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大学時代の友人や前職の先輩から「うちに来ません?」と声をかけられて、返事に迷っています。第二新卒でこの状況になる人は珍しくありません。
結論から言えば、リファラル採用は選考で有利になりやすい一方、断りにくさと情報の偏りという固有のリスクがあります。
紹介だからといって、条件の確認を省いてよい理由はどこにもありません。声をかけられたときに何を確かめ、どう進めればいいのかを順に整理します。
- 紹介は選考の入り口にすぎず、書類や面接が免除されるとは限らません
- 最大のリスクは断りにくさ。紹介者との関係と入社の判断は分けて考えます
- 社員から聞ける話は良い面に偏ります。労働条件は口頭ではなく書面で確かめます
- 迷ったら紹介と並行して他社も受け、比べる相手をつくります
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リファラル採用とは、社員の紹介で選考を受ける仕組み
その会社で働く社員が知人を推薦し、推薦された人が通常の選考を受ける採用方法のこと。
求人サイトに出さず、エージェントにも渡していないポジションで使われることが多いです。
紹介した社員に会社から紹介料が支払われる制度を持つ企業もあります。
混同されやすいのが縁故採用だが、この2つは別物です。
リファラル採用は通常の選考プロセスを通る前提で、紹介はあくまで入り口にすぎません。実際に見送りになることもあります。
紹介料は、入社が決まった時点で紹介した社員に支払われる形が多いです。金額は会社によって幅があります。
制度があること自体は珍しくないが、紹介する側に金銭的な動機が生まれる点は知っておいたほうがよいでしょう。
紹介という入り口そのものは特別なものではありません。
知人のつてで仕事が決まること自体は昔からあり、それを制度として整え、社内に窓口や報奨のルールを置いたものがリファラル採用にあたります。
第二新卒が声をかけられやすい3つの理由
第二新卒は、紹介の対象として声がかかりやすい層にあたります。社会人経験が短いぶん前職の色が薄く、受け入れる側が育てやすいと考えるためです。
声がかかる時期にも偏りがあります。新卒で入った会社を離れる人が増える3年目前後は、送り出す側にも受け入れる側にも動きが出るためです。
この章で分かること
- 同期や同級生が転職期を迎えている
- 採用にかかる費用を抑えたい
- 定着率の高さが期待されている
同期や同級生が転職期を迎えている
入社2〜3年目は、周囲も転職を考え始める時期にあたります。
先に移った友人が新しい職場で人手不足の話を聞いたとき、まず思い浮かぶのが同年代の知人になります。
採用にかかる費用を抑えたい
求人広告やエージェントを使えば費用が発生します。
紹介ならその分を抑えられるため、採用予算の限られる中小企業やスタートアップほど力を入れる傾向があります。
定着率の高さが期待されている
中の様子をある程度知ったうえで入社するので、入社後のずれが小さいと考えられています。
早期離職を避けたい企業にとって、そこが最大の利点になります。
紹介・エージェント・直接応募は何が違うのか
3つの入り口は、事前に得られる情報の質と、条件交渉を誰がやるかが違います。
自分がいま何を優先したいかで選ぶとよいでしょう。下の表は、同じ会社を受けるとしても入り口によって何が変わるのかを並べたものです。
| 比べる点 | 紹介(リファラル) | エージェント経由 |
|---|---|---|
| 求人の見つかり方 | 社員からの声かけ | 担当者からの紹介 |
| 事前に得られる情報 | 現場で働く人の実感 | 求人票と担当者の説明 |
| 選考のスピード | 短くなることがある | 会社の選考基準に従う |
| 条件の交渉 | 自分で会社と行う | 担当者が代わりに行う |
| 断るとき | 紹介者に直接伝える | 担当者を通して伝えられる |
| 入社後の相談相手 | 紹介者がいる | 担当者との関係は基本終わる |
※ 表は横にスクロールできます
直接応募も含めた3つの比べ方は、下の記事で詳しく整理しています。
表で見ると、紹介は情報の質で優れ、エージェントは手続きの負担の軽さで優れているとわかります。
どちらが上という話ではなく、自分がいま何に困っているかで選びます。
職場の実態がつかめず動けないなら紹介、条件の交渉や日程調整に手が回らないならエージェントが向きます。
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紹介で入るメリット
求人票では分からない職場の実態を、入社を決める前に聞けることが最大の利点。
具体的には次の3つが挙げられます。
- 職場の雰囲気や上司の人柄を、実際に働いている人の言葉で聞けます
- 書類選考が通りやすく、選考の期間が短くなることがあります
- 入社後に相談できる相手が最初から社内にいます
とくに3つ目は軽く見られがちです。第二新卒の早期離職は人間関係を理由にすることが多く、知っている人が一人いるだけで立ち上がりの心細さはかなり変わります。
もう一つ見逃せないのは、選考の場で自分を説明する負担が軽いことです。
紹介者が人となりをあらかじめ伝えてくれているぶん、面接では人物像の説明より仕事の中身に時間を使えます。
第二新卒は職務経歴が短く書類だけでは伝わりにくいので、その不利を紹介が補う面はあります。
見落とされやすい4つのデメリット
紹介ならではの不利もあります。ここを知らずに進めると入社後に後悔しやすいです。
この章で分かること
- 断りにくい
- 聞ける話が良い面に偏ります
- 辞めるときに紹介者へ気を遣う
- 条件の交渉を自分でやることになる
断りにくい
いちばん大きいのがこれです。紹介してくれた人の顔を立てようとして、条件に納得しないまま話が進んでしまいます。
関係が近いほど、断るときの心理的な負担は重くなります。
聞ける話が良い面に偏ります
誘う側は、自分の職場を悪く言いにくいです。残業の多さや評価制度への不満は、こちらから聞かない限り出てこないと考えたほうがよいでしょう。
辞めるときに紹介者へ気を遣う
入社後に合わないと感じても、紹介してくれた人の立場を思うと動きにくくなります。紹介は入り口だけでなく、出口にも影響します。
条件の交渉を自分でやることになる
間に入る人がいないぶん、給与や入社日の話は自分で会社と進めます。第二新卒だと相場が分からず、提示された条件をそのまま受け入れやすいです。
4つに共通するのは、紹介という関係が判断をゆがめる方向に働くことです。
有利さは選考の入り口にだけ効き、入社後の働きやすさとは関係がありません。
ここを分けて考えられるかどうかで、紹介が良い入り口になるか、断れないまま進む道になるかが決まります。
声をかけられたら会社側に確認する5項目
紹介者ではなく会社に直接聞きます。紹介者に聞くと、答えが善意で丸くなることがあります。
- 募集しているポジションの正式な職種名と、任される業務の範囲
- 給与の内訳(固定残業代が含まれるか、含まれるなら何時間分か)
- 選考のステップと、そのうちどこまでが免除されるのか
- 希望する入社時期が通るか
- 紹介した社員に紹介料が支払われる制度があるか
5つ目は聞きにくいかもしれません。ただ紹介料の存在を知ったうえで話を聞くのと、知らずに聞くのとでは受け取り方が変わります。
制度があること自体は問題ではなく、隠されていないかどうかが大事です。
聞き方も工夫できます。「御社はどうですか」と一般論で尋ねるより、「このポジションの前任者はどのくらいの期間いましたか」と具体的な事実を尋ねるほうが、答えがぼやけにくいです。事実は誇張しにくいからです。
求人サイトに出ていない枠を紹介される点では、エージェントが持つ非公開求人と近い性質があります。
断りたいときの伝え方
早く・短く・理由を1つだけ。迷っている時間が長いほど相手も会社も動きにくくなります。
まず声をかけてもらったことへの感謝を置き、そのうえで「今の職場でもう少し経験を積みたい」と自分側の事情として伝えます。会社への批判は入れません。
伝える相手は紹介者が先で構いません。会社に直接断ると、紹介者が状況を知らないまま人事から聞かされることになり、かえって気まずくなります。
紹介者に伝え、そのうえで会社の担当者にも自分から短く連絡を入れるのが順番として自然です。
返事の期限は自分から示すとよいでしょう。「今週中に返事します」と先に伝えておけば、考える時間を確保しながら相手を待たせすぎずに済みます。
断ったあとに関係が壊れることは、実際にはほとんどません。むしろ曖昧なまま引き延ばすほうが、あとで気まずさが残ります。
もし相手が強く引き止めてくるようなら、それ自体が判断材料になります。良い職場であれば、断った人を無理に引っ張る必要はないからです。
よくある質問
Q1. 紹介でも選考に落ちることはありますか?
A. あります。
紹介は選考の入り口であって、合格の保証ではありません。書類や面接の段階で見送りになる例は普通にあります。
Q2. 断ったら紹介してくれた人に迷惑がかかりますか?
A. 紹介者に金銭的な不利益が生じることは通常ありません。
早めに伝えれば会社も次の候補に動けるので、迷惑を最小にする方法は「早く伝えること」です。
Q3. 紹介と並行して他社も受けてよいですか?
A. 問題ありません。
比べる相手がいないと条件の良し悪しを判断できないため、並行して進めるほうがむしろ安全です。
まとめ
紹介は、求人票では届かない情報を先に得られる入り口です。ただし有利さと引き換えに、断りにくさと情報の偏りを抱えることになります。
- 紹介は入り口であり、選考は通常どおり行われます
- 第二新卒に声がかかりやすいのは、育てやすさと採用費用の事情から
- 利点は職場の実感を先に聞けること、相談相手が最初からいること
- 不利は断りにくさ・情報の偏り・条件交渉を自分で行うこと
- 紹介者ではなく会社に、職種・給与の内訳・選考ステップを確かめます
- 断るなら早く短く、理由は1つだけ伝えます
まずは、声をかけてくれた相手ではなく会社に対して、上の5項目を聞くところから始めてほしいです。
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