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辞めてから次を探すつもりで調べ始めると、まず気になるのが失業保険です。ところが第二新卒の場合、在籍が1年に届いていないと、そもそも受給資格がないことがあります。制度そのものより先に、自分が条件を満たしているかを確かめるほうが早い。ここでは受給の条件、第二新卒がつまずきやすい「12か月の壁」、2025年4月に変わった給付制限、手続きの流れを順に整理します。
- 自己都合なら「離職前2年間に通算12か月以上」の加入が条件
- 新卒1社目を1年未満で辞めると、受給できないことが多い
- 給付制限は2025年4月に2か月から1か月へ短縮された
- 次が決まってから辞めるなら、失業保険は関係がない
失業保険をもらえる条件|まず加入期間を数える
失業保険(雇用保険の基本手当)を受け取るには、退職理由ごとに決められた加入期間を満たしている必要があります。自己都合なら離職前2年間に通算12か月以上、会社都合や特定理由離職者なら離職前1年間に6か月以上が目安です。
自己都合は「2年間で通算12か月以上」。ここを満たしていないと、その先の手続きに進めません。
| 退職の区分 | 必要な加入期間 | 数える期間 |
|---|---|---|
| 自己都合 | 通算12か月以上 | 離職前の2年間 |
| 会社都合 | 通算6か月以上 | 離職前の1年間 |
| 特定理由離職者 | 通算6か月以上 | 離職前の1年間 |
※ 表は横にスクロールできます。要件はハローワークの公表内容にもとづく一般的な目安で、個別の判断は管轄のハローワークで確認してください。
加えて、働く意思と能力があり、ハローワークで求職の申し込みをしていることが前提になります。次の就職先がすでに決まっている人は「失業状態」に当たらないため、対象外です。
特定理由離職者というのは、契約更新がされなかった場合や、病気・家族の介護など本人にやむを得ない事情があって辞めた場合を指します。自己都合と書かれていても、この区分に該当すれば条件が緩やかになるため、離職票の理由欄は必ず自分の目で確かめてください。
第二新卒がつまずく「12か月の壁」
新卒で入った会社を1年未満で辞めた場合、加入期間が12か月に届かず受給できないことがあります。入社から10か月で辞めれば、条件まで2か月足りないという計算です。ここを知らずに辞めてから気づく人が少なくありません。
前職の期間を通算できる場合がある
転職経験がある人は、前の会社の加入期間を足せることがあります。条件は、前職の離職から1年以内に再就職していること、そして前職の分で基本手当を受給していないことです。2社目を短期で辞めた人はここを確認する価値があります。
1日でも足りなければ対象外になる
加入期間は「賃金の支払い基礎日数が11日以上ある月」を1か月として数えます。月の途中で入社した最初の月が要件を満たさないこともあるため、退職日を決める前に給与明細と雇用保険被保険者証で数えておくと確実です。
雇用保険被保険者証は、入社時に会社から渡されるか、会社が保管していることが多い書類です。手元に見当たらない場合でも、退職時に離職票と一緒に返してもらえます。加入月数の確認はこの書類と給与明細の雇用保険料の天引きで照合できます。
そもそも自分に関係あるか?2軸で判定する
失業保険を調べる前に確かめたいのは、自分がその制度を使う立場なのかどうかです。判断は「加入が12か月に届いているか」と「次が決まっているか」の2つで決まります。
| 状況 | 次が決まっている | まだ決まっていない |
|---|---|---|
| 加入12か月以上 | 対象外。手続き不要 | 受給できる。退職後すぐ申請する |
| 加入12か月未満 | 対象外。気にしなくてよい | 受給できない。在職中に決める前提で動く |
※ 表は横にスクロールできます
注目したいのは右下です。加入12か月未満で、まだ次も決まっていない。この状態で辞めると収入も給付もない期間が生まれます。第二新卒でいちばん避けたいのはここで、答えは「在職中に決めてから辞める」に尽きます。
生活費が何か月もつかで決まる
判断を分けるのは制度の知識ではなく、生活費が何か月もつかという現実的な条件です。仮に受給できたとしても、自己都合なら最初の振込まで2か月前後かかります。その間の生活費が用意できていないなら、在職中に決めるという選択がいっそう重くなります。
反対に、左側の2マスに当てはまる人は失業保険を調べる必要がありません。制度を追うより、離職期間ができたときの説明の仕方を先に整理しておくほうが役に立ちます。
給付制限は2025年4月に1か月へ短縮された
自己都合で辞めた場合、申請してもすぐには振り込まれません。7日間の待期に加えて給付制限の期間があり、2025年4月の法改正でこれが2か月から1か月に短縮されました。待期と合わせておよそ1か月半で受給が始まる計算です。
ただし例外があります。5年以内に3回以上、自己都合で退職している場合は給付制限が3か月です。また、離職前後に自分で教育訓練を受けた場合は給付制限が解除され、待期の7日を終えた翌日から受け取れる扱いがあります。
手続きの流れ|申請から振込まで
手続きは住所を管轄するハローワークで行います。退職した会社から離職票が届くのを待つところから始まり、初回の振込までは自己都合でおよそ2か月前後を見ておくと安心です。
申請から受給までの順番
- 会社から離職票を受け取る(退職後10日前後)
- ハローワークで求職の申し込みと受給資格の決定
- 7日間の待期
- 雇用保険受給説明会に出席する
- 給付制限(自己都合は原則1か月)
- 失業認定日に来所し、その後に振り込まれる
持っていくもの
離職票1と2、マイナンバーが分かるもの、本人確認書類、証明写真、印鑑、本人名義の預金通帳。自治体によって細かな指定が違うので、初回だけは事前に電話で確認しておくと二度手間になりません。
受給が始まったあとも、原則4週間に1度の失業認定日にハローワークへ行き、その期間に求職活動をしたことを申告します。決められた回数の求職活動実績が必要なので、応募や職業相談の記録は残しておいてください。
いくら・何日もらえる?金額と日数の決まり方
受け取れる日数は加入期間で決まります。自己都合で加入が1年以上5年未満なら90日で、第二新卒はほとんどがこの90日に当てはまります。5年以上10年未満で120日、10年以上で150日と伸びていきます。
1日あたりの金額は、退職前6か月の給与をもとにした賃金日額のおよそ5割から8割です。給与が低い人ほど割合が高くなる仕組みで、上限額と下限額も決められています。
具体的な金額は毎年見直されるうえ、人によって違います。ハローワークの窓口か公式の計算ページで自分の数字を確かめてください。ここで大切なのは、在職中の給与がそのまま入るわけではないという点です。
受け取れる額だけで判断しない
見落としやすいのが、退職すると健康保険料と国民年金保険料を自分で払うことになる点です。給付が入る一方で支出も増えるため、手取りの感覚だけで計画を立てると足りなくなります。
早く決まったら「再就職手当」がある
給付日数を残して再就職すると、残日数に応じて再就職手当を受け取れる制度があります。早く決めたほうが損をする、という構造にはなっていません。
つまり、給付を最後までもらい切ろうとして就職を先延ばしにする理由はないということです。離職期間が延びるほど選考で説明を求められる場面も増えるので、判断としても早いほうが有利になります。
再就職手当には、給付日数が3分の1以上残っていることなどの条件があります。詳しい要件は受給説明会で案内されるので、就職が決まりそうな段階でハローワークに一度確認しておくと取りこぼしがありません。
よくある質問
Q1. 在職中に転職先が決まっていても申請できますか。
A. できません。失業保険は次の仕事を探している人のための制度で、就職先が決まっている状態は失業に当たりません。この場合は手続き自体が不要です。
Q2. アルバイトをしながら受給できますか。
A. 一定の範囲なら可能ですが、働いた日数や時間は必ず失業認定申告書に申告する必要があります。申告せずに働くと不正受給として扱われ、返還を求められます。
Q3. 離職票が届かないときはどうすればいいですか。
A. まず退職した会社に発行を依頼します。それでも届かない場合は、ハローワークに相談すると会社へ確認してもらえます。届くのを待つあいだも求職の申し込みは先に進められます。
まとめ
失業保険は、自己都合なら離職前2年間に通算12か月以上の加入が条件です。第二新卒は在籍が1年に届かず対象外になることが多く、制度を調べる前に自分の加入月数を数えるのが先になります。
そして、加入が足りず次も決まっていない状態で辞めるのがいちばん厳しい。この一点さえ避けられれば、失業保険を気にする場面はほとんどありません。
まずは雇用保険被保険者証と給与明細を出して、加入が何か月あるかを数えてみてください。そのうえで、辞める前に決めるか、辞めてから探すかを選べば判断を誤りません。
\ 辞める前に決めたいなら相談できます /
在職中でも進められる日程の組み方や、退職日の決め方まで含めて相談できます。相談のみの利用もでき、応募を決める必要はありません。
この記事を書いた人
にそつキャリア編集部|第二新卒・20代の転職、とくにSaaS業界へのキャリアチェンジに特化して情報を発信しています。求人票だけでは分かりにくい職種の違いや、選考でつまずきやすいポイントを、実務の流れに沿って整理してお届けします。



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