社内公募とは?辞めずに部署を変える制度の使い方

社内公募とは?辞めずに部署を変える制度の使い方 第二新卒

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いまの仕事が合わないと感じたとき、選択肢は転職だけではありません。会社を辞めずに部署や職種を変える社内公募という制度があります。大企業ではおよそ半数が導入しているとされ、上司の許可がいらない運用も珍しくありません。

もちろん万能ではなく、応募できる時期も枠も限られます。制度の仕組み、上司に知られずに応募できるのか、落ちたときに不利益はあるのか、そして転職とどう比べるかを整理します。

この記事の結論
  • 社内公募は、社員が自分で手を挙げて別部署へ応募する制度
  • 多くは上司の許可が不要で、応募したことも伏せて進む
  • 大企業で約5割が導入。中小では制度自体がないことも多い
  • 不満の原因が「部署」なら社内公募、「会社」なら転職が向く

社内公募とは?自分で手を挙げる異動の仕組み

社内公募とは、会社が募集を出している部署やポジションに、社員が自分の意思で応募できる制度です。人事や上司が決める通常の異動と違い、動くきっかけを本人が作れる点が最大の違いです。

募集の中身は職種の異動だけではありません。新規事業の立ち上げメンバー、海外拠点の駐在、専門職への転換など、通常の異動では回ってこないポジションが出ることもあります。

通常の異動は会社が決めるもの、社内公募は自分から手を挙げるもの。ここが根本的に違います。

募集は社内のポータルやメールで随時、あるいは年に数回まとめて出ます。募集が出ていない部署には応募できないため、行きたい部署がある人ほど、募集情報を見る習慣が要ります。

上司への相談との違い

上司に異動を相談する方法もありますが、これは上司の裁量と部署間の調整に委ねられます。社内公募は制度として応募窓口が決まっているぶん、本人の意思が人事に直接届く点が違います。

どちらが良いという話ではなく、順番の問題です。関係が良好なら先に上司へ相談するほうが早いこともありますし、言い出しにくい間柄なら公募から入るほうが現実的です。

会社によって名称が違います。社内公募、社内FA、キャリアチャレンジ、ジョブポスティングなど。就業規則やイントラネットで異動や公募と検索すると、自社に制度があるかどうかが分かります。

上司に知られずに応募できる?

多くの企業では上司の許可が不要で、応募したこと自体も伏せたまま進みます。

社内公募の設計思想は、上司の意向に左右されずに社員がキャリアを選べるようにすることにあります。50年以上この制度を運用しているソニーでは、上司の許可なく希望する部署へ応募できるとされています。

この設計には理由があります。上司の許可を要件にすると、優秀な人ほど手放したくない上司に止められ、制度が形だけになるためです。非公開にしているのも同じ理由です。

積水ハウスのように、応募から結果通知までを非公開で進める運用を明示している企業もあります。応募したことが現在の部署に伝わらない設計になっているわけです。

⚠ ただし運用は会社ごとに違います。上司への事前申告を求める会社もあるため、応募する前に必ず自社の規程を読んでください。ここを確認せずに動くのが、いちばん避けたい進め方です。

落ちたら不利になる?

応募が非公開で進む制度なら、落ちたことが現部署に伝わらないため、評価に響く余地がそもそもありません。制度として社員のキャリア選択を後押しする建て付けなので、応募自体を咎める設計にはなっていないのが通常です。

とはいえ、落ちた事実は自分の中に残ります。何が足りなかったのかを人事に聞ければ次につながりますし、聞けない運用なら、募集要項に書かれていた要件と自分の経験を突き合わせて差を見ておきます。

応募の回数に制限があることも

もう一点、社内公募には回数や間隔の制限があることがあります。一度落ちると次の応募まで1年空ける、といった規定です。ここも規程で確認しておくと、応募のタイミングを計れます。

転職と社内公募、どちらを選ぶか

迷ったときは、いま感じている不満の原因がどこにあるのかで切り分けられます。原因が部署や仕事内容にあるなら社内公募、会社そのものにあるなら転職です。

不満の原因向いている選択理由
仕事内容・配属先社内公募勤続年数と社内の信用を保ったまま動ける
上司・人間関係まず社内公募相手が異動すれば解決することもある
給与水準・労働時間転職部署が変わっても制度は変わらない
事業の将来性・社風転職社内でどこへ動いても前提は同じ

※ 表は横にスクロールできます

見落とされがちなのが3行目です。給与や休日は会社の制度なので、部署を変えても基本的に変わりません。ここが不満の中心なら、社内公募に時間をかけても解決しません。

2行目の人間関係も、単純ではありません。相手が異動すれば解決しますが、それがいつになるかは分かりません。あと何年その状態に耐えられるかを考えて、待てないなら転職も含めて動くほうが現実的です。

第二新卒の年次でも応募できる?

応募要件に勤続年数を設けている会社は多く、入社1年目や2年目は対象外というケースがあります。まず募集要項の応募資格を見て、自分が該当するかを確かめてください。

要件を満たしていない場合

該当しないなら、次の募集まで待つか、上司への相談ルートを使うことになります。待てる期間があるかどうかが判断の分かれ目です。あと数か月で要件を満たすなら待つ価値がありますが、2年先なら現実的ではありません。

応募の進め方|4つのステップ

応募から異動までの流れは、通常の中途採用とよく似ています。書類を出し、面談を受け、合否が出て、時期を調整する。違うのは、相手が社内の人だという点だけです。

応募から異動までの流れ

  1. 制度の有無と応募資格を規程で確認する
  2. 募集要項を読み、求められる経験と自分の実績を照らす
  3. 応募書類を出す(志望理由と、いまの仕事での実績)
  4. 面談を受け、合格なら異動時期を調整する

書類で見られるのは、いまの部署で成果を出しているかどうかです。現職から逃げたいという理由だけでは通りません。応募先で何をしたいかを、いまの経験と結びつけて書けるかが分かれ目になります。

社内だからこそ日々の仕事が見られる

社内応募ならではの難しさもあります。応募先の部署には、あなたの評判が先に届いていることがあります。日々の仕事ぶりがそのまま書類の裏付けになると考えて、応募を決めた時点から目の前の仕事を丁寧にやるのが結局は近道です。

この書き方は転職の志望動機とほぼ同じ構造です。自己PRの書き方の型をそのまま使えます。

社内公募がない会社の場合

制度があるのは大企業が中心で、中小企業では整っていないことのほうが多いのが実情です。制度がなければ、上司や人事に相談する形になります。

規模が小さい会社では、そもそも動ける部署が少ないという事情もあります。数人しかいない部署に1人増やす余裕はない、という物理的な制約です。制度の有無だけでなく、受け入れる余地があるかも見ておく必要があります。

制度がない会社で相談も難しいなら、外を見るのが現実的な選択になります。その場合も、いまの会社で何ができて何ができなかったかを整理してから動くほうが、次の面接で話せる材料になります。

その場合も、感情ではなく計画として話すほうが通ります。いまの部署で何を身につけたか、次の部署で何をしたいか、いつからなら動けるか。この3点を用意してから相談してください。

相談する相手は直属の上司だけとは限りません。人事に直接相談できる会社もありますし、面談制度があるならその場を使えます。上司との関係が難しいなら、人事のルートを先に確かめてください。

相談した結果、望みがないと分かることもあります。それ自体が判断材料です。社内で動けないと分かってから外を見るほうが、迷いが少なく進められます。

よくある質問

Q1. 社内公募に応募したことは上司に伝わりますか。
A. 会社によります。上司の許可を不要とし、応募から結果まで非公開で進める運用が多い一方、事前申告を求める会社もあります。規程で確認してください。

Q2. 落ちたら評価に響きますか。
A. 非公開で進む制度なら、落ちたこと自体が現部署に伝わらないため響きようがありません。制度としても社員のキャリア選択を後押しする建て付けです。

Q3. 入社1年目でも応募できますか。
A. 勤続年数の要件を設けている会社が多く、1年目は対象外のことがあります。募集要項の応募資格をまず確認してください。

まとめ

社内公募は、会社を辞めずに部署を変えられる制度です。大企業では約5割が導入し、多くは上司の許可なく、応募したことも伏せたまま進められます。

選ぶ基準は単純です。不満の原因が部署にあるなら社内公募、会社の制度や事業そのものにあるなら転職。給与や休日は部署を変えても動かないので、そこが中心なら社内公募では解決しません。

まずは自社のイントラネットか就業規則を開いて、公募制度があるかどうかを確かめてください。あるかないかで、次に考えることが変わります。

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この記事を書いた人

にそつキャリア編集部|第二新卒・20代の転職、とくにSaaS業界へのキャリアチェンジに特化して情報を発信しています。求人票だけでは分かりにくい職種の違いや、選考でつまずきやすいポイントを、実務の流れに沿って整理してお届けします。

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