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「頑張っても評価されない」を理由に辞めた方ほど、次の会社の評価制度が気になります。ところが求人票を読んでも、そこだけは書かれていません。
書かれていないのには理由があります。労働条件の明示義務のうち、昇給に関する事項だけは書面で渡さなくてよいと法律が定めているためです。
つまり評価制度は、こちらから聞かない限り分からない項目です。この記事では、選考中に確認できる4つのことと、どの段階で誰に聞くかを整理します。
評価制度は、法律上「書面で示さなくてよい」唯一の項目です
会社が人を採用するとき、労働条件を明示する義務があります(労働基準法第15条第1項、労働基準法施行規則第5条)。明示しなければならないのは次の6つです。
| 明示する事項 | 書面での交付 |
|---|---|
| 労働契約の期間 | 必要 |
| 有期契約を更新する場合の基準 | 必要 |
| 就業の場所・従事する業務の内容(変更の範囲を含む) | 必要 |
| 始業・終業時刻などの労働時間に関する事項 | 必要 |
| 賃金の決定・計算・支払いの方法 | 必要 |
| 退職に関する事項 | 必要 |
| 昇給に関する事項 | 不要(明示義務はある) |
昇給に関する事項を除き、書面の交付によって明示しなければならない——これが条文の構造です。昇給だけは口頭でも足りることになっています。
評価制度は、この「昇給に関する事項」の土台にあたる部分です。何をどう評価して昇給が決まるのかは、書面に残す義務のある項目には含まれていません。
なお2024年4月から、就業の場所と業務の内容については「変更の範囲」まで明示するルールが加わりました。配属や職種がどこまで変わりうるかは、以前より確認しやすくなっています。
だから求人票にも労働条件通知書にも、ほぼ載っていません
求人票の「昇給あり」「年1回」は、昇給の有無と頻度を示しているだけです。何をすると上がるのかには触れていません。
内定後に受け取る労働条件通知書も同じです。賃金の決定方法は書かれますが、評価の項目や決め方までは通常書かれません。
これを「隠している」と受け取る必要はありません。書面化の義務がない以上、多くの会社が書かないというだけです。ただし結果として、こちらが聞かなければ入社まで分からない状態になります。
第二新卒が評価制度を見る理由は「同じ理由で辞めないため」です
1〜3年で辞めた方の退職理由には、待遇そのものより「何を評価されているのか分からなかった」が混ざっていることがあります。
評価の基準が見えないと、やったことが積み上がっている実感を持てません。給与が上がらないこと以上に、上がる道筋が見えないことが効いてきます。
だから次の会社では、金額そのものより「どうなると上がるのか」が説明できる会社かどうかを見ます。説明できる会社は、少なくとも基準を言語化しています。求人票のどこを読むかは求人票の見方|第二新卒が応募前に確認すべき7項目と危険信号、内定後の書面は労働条件通知書で必ず確認する7項目にまとめています。
選考中に確認できる4つのこと
制度の全体像を聞き出そうとすると、答えにくい質問になります。分けて聞くと、答えが返ってきます。
① 評価の頻度とタイミング
年1回か半期に1回か、期首に目標を立てる形か。頻度が分かると、次の昇給まで何か月あるかが分かります。入社直後は評価対象外という会社もあるので、最初の評価がいつかまで聞いておくと実感が近づきます。
② 評価する人は誰か
直属の上司だけか、複数人で見るか。1人だけが決める形だと、その人との相性が結果を大きく左右します。上司が代わったときに基準が変わるかどうかも、ここで見当がつきます。
③ 何が評価されるのか(成果か、行動か)
数字だけで見るのか、進め方や協働も見るのか。第二新卒は数字が出るまでに時間がかかるため、行動面も見る会社のほうが、立ち上がりの時期に評価が付きます。
④ 評価の結果がどう伝えられるか
点数だけ通知されるのか、面談で理由まで説明されるのか。説明がある会社は、基準を言葉にできている会社です。ここが最も差が出ます。
4つとも、制度の詳細を暴くための質問ではありません。相手が答えられるかどうかを見る質問です。答えに詰まる場合、その会社では基準が共有されていない可能性があります。
どの段階で、誰に聞くか
聞く順番があります。同じ質問でも、時期が早すぎると「条件しか見ていない人」に見えます。
| 段階 | 聞く相手 | 向いている質問 |
|---|---|---|
| 応募前 | エージェント | 過去に送った人からの情報 |
| 一次面接 | 人事・現場 | 評価の頻度、最初の評価時期 |
| 二次面接 | 配属先の管理職 | 何が評価されるか、伝えられ方 |
| 内定後 | 人事 | 規程の閲覧、書面での確認 |
いちばん実のある答えが返るのは二次面接の配属先の管理職です。実際に評価する立場なので、制度ではなく運用を知っています。
どの面接で誰が何を見ているかは、第二新卒の転職面接 完全ガイド|準備から一次・二次・最終までで段階ごとに整理しています。
評価の運用は求人票に出ないので、その会社に人を送った実績のある相手に聞くのがいちばん早い方法です。営業経験があってSaaS業界も見てみたい方はSaaS特化のエージェントに無料相談するなら、入った人がどう感じたかまで含めて確認できます。![]()
聞き方は「自分の準備のため」と添えると通ります
同じ内容でも、条件を確かめる聞き方と、準備のために聞く聞き方では受け取られ方が違います。
「入社後にできるだけ早く戦力になりたいので伺いたいのですが、最初の半年で何ができるようになっていると、御社では順調と見ていただけますか」
この形だと、評価の基準を聞きながら、意欲も同時に伝わります。答えが具体的なら基準がある会社、抽象的なら基準が共有されていない会社、と読み分けられます。
逆に避けたいのは、一次面接で昇給額だけを尋ねる形です。金額の話は条件面の確認として、選考が進んでからのほうが自然に扱えます。
入社後に評価制度が分かるまでの現実的な時間
制度の説明は入社時の研修で受けられることが多いですが、運用が分かるのは最初の評価を受けたあとです。年1回の会社なら、半年から1年かかります。
この間にできることは2つです。ひとつは就業規則と賃金規程を読むこと。常時10人以上の労働者を使用する事業場には、就業規則の作成と周知が義務づけられています。もうひとつは上司との1対1の面談で、期待されている状態を言語化してもらうことです。
評価は待つものではなく、基準を確認しにいくものと考えると、入社後の動き方が変わります。
分からないまま入るときの見切りの付け方
聞いても曖昧な答えしか返らないことはあります。そのとき、それだけを理由に辞退するかは判断が分かれます。
目安として、評価の頻度と、最初の評価がいつかの2つだけでも答えが返るなら、制度としては動いています。この2つにも答えられない場合は、運用されていない可能性を見ておきます。
また、規模が小さい会社では制度が整っていないこともあります。制度が無いこと自体が悪いわけではなく、無いなら無いと言えるかどうかが判断材料になります。
よくある質問
評価制度を聞くと、印象が悪くなりませんか?
聞き方によります。昇給額だけを一次面接で尋ねると条件面の関心が前に出ますが、「早く戦力になるために何を期待されているか」という形なら、意欲として受け取られます。
求人票に「昇給年1回」とあれば安心してよいですか?
頻度が分かるだけです。何をすると上がるのかは別の情報なので、そこは面接で確認してください。なお昇給に関する事項は、法律上、書面で交付する義務がありません。
内定後に評価制度の資料を見せてもらえますか?
会社によります。就業規則や賃金規程は周知の対象なので、入社後であれば確認できます。内定段階で見せてもらえるかは会社の判断になるため、聞いてみる価値はあります。
エージェント経由なら教えてもらえますか?
過去にその会社へ人を送っている場合、運用の実態を知っていることがあります。制度そのものより「入った人がどう感じたか」を聞くほうが、実のある情報が返ります。
まとめ
- 昇給に関する事項は、労働条件の明示義務のうち書面交付が不要な唯一の項目です
- だから求人票にも労働条件通知書にも、評価の中身はほぼ書かれていません
- 確認するのは、頻度・評価する人・評価される内容・伝えられ方の4つです
- いちばん実のある答えが返るのは、二次面接の配属先の管理職です
- 制度が無いこと自体より、無いと言えるかどうかを見ます
出典:厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」(厚生労働省)、同「採用時に労働条件を明示しなければならないと聞きました。」(厚生労働省)
\ 評価のされ方は、入ってからでは選び直せません /
エージェントは同じ企業に人を送った実績を持っているので、制度そのものより「入った人がどう評価されたか」を聞ける場合があります。応募前に分かれば、確認する質問も絞り込めます。登録も相談も無料です。



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